
こんにちは、大丈夫さんです!
最近こちらの本を読みました。
これはアドラー心理学の考え方を元に作られた小説なのですが、
この小説で出てくる「機能価値」と「存在価値」という考え方に気付きを得たので、今回はそのテーマで記事を書いていこうと思います。
僕はアドラー心理学は他の有名な心理学者が唱えている心理学よりも、より現代人の心理状況や悩みに則した心理学だと思っています。
アドラー心理学という言葉だけでもなんだか敬遠してしまいがちですが
簡単に言うと「もっと人生を明るく生きるための考え方」をとっても深くアドラーさんが考えた理論の事です。
では早速解説していきますね。
機能価値と存在価値

機能価値とは?
皆さんは自分は「価値がある人間だ」と感じるときはいつですか?
- 誰かに賞賛の言葉をかけられたとき?
- 試合に勝ったとき?
- 他の人よりも年収が高い事に気付いたとき?
- 仕事で大きな成果をあげた時?
- 何かをやり切った時?
- 高い車を乗り回している時?
- やりたかった仕事ができている時?
人によって価値の感じ方は様々ですよね。
ですがこうした経験によって得られた価値は、こう考えてみてください。
「自分以外に世界に誰もいないとしたら、その価値に意味があるのか?」
誰かの賞賛を得るには「誰か」が必要ですよね。
試合に勝つには「自分と同じくらいか、弱い相手」が必要です。年収が高いと知るには「自分よりも年収が低い人」が必要ですよね。
このような感じで価値を感じる際に「相手」が必要になる価値は=「機能価値」といいます。何かの対価によって感じる事です。
機能価値のインパクトは大きく、あらゆる人間が機能価値を得るために死ぬほど頑張ります。
存在価値とは?
一方で存在価値というのは「いるだけで価値を感じる」ものです。
例えば、
- 大切な子供
- 大切なパートナー
- 大切なペット
- 大切な記憶
これらは、そこに存在しているだけでは機能価値のような物理的な価値のあるものを持ってきてくれるわけではありません。
でも、「いるだけで幸せ」ですよね。逆に「いないと不安・不幸せ」になります。
こういった「存在するだけ」で良い。と思える価値があるものを存在価値といいます。
機能価値=存在価値、と考えてしまうと危険

ここまでは2種類の価値を説明しましたが、こういう考え方を今までにしたことはありませんか?
- 年収300万円も稼げない自分は「存在価値」がない
- 仕事していない人は「存在価値」がない
- 30にもなって結婚できない人は「価値」がない
- ○○という事ですらできない自分って・・・「生きてる意味」ない
- どれだけ頑張っても成果がでない・・・「自分は何をやっても駄目だ」
こんな風に一度は考えたことがあると思いますし、口に出したこともあるかもしれません。
自分よりも高い「機能価値」を持っている人をみてドロドロに落ち込んだ事がある人もいますよね。
ここでもう一度思い出していただきたいのは、価値には2種類あるということです。
機能価値がない=存在価値がない、というわけではないのに
でも先ほどの考え方では「機能価値」がないことで、自分の「存在価値」を低くしてしまっているのです。これ、わかりますか?
- 300万円稼げない(機能価値)=存在価値がない
- 仕事していない(機能価値)=存在する価値がない
- 結婚していない(機能価値)=生きてる意味ない(存在価値)
このようにほとんどの人たちは自分の持っていない「機能価値」を目の当たりにすると、自分の「存在価値」を低くしてしまうという傾向にあります。
そもそも機能価値と存在価値というのは全く別物ですし、一人の世界になったら機能価値なんか何の意味もなくなります。
でも機能価値から自身の存在価値を低くしてしまう人がかなり多いんですね。
ちなみに僕も少し前までは、「機能価値」をアピールする人をみて、自分の「存在価値」を否定してしまって、ヘドロみたいに落ち込んでいました。
機能価値は脆い

他者が存在することで生まれる「機能価値」というのは、「ものすごく脆い」といわれています。なんとなく予想は付きますよね。
たとえば、年収1000万円に到達した!という「機能価値」を得たとしても、年収2000万円を稼いでいる人を目の当たりにすると、一気にその価値は崩れます。
お金だけでなく、「彼氏に愛されている」という機能価値を持っている人がいたとして、その彼氏が別の女性を好きになったとしたら、その機能価値はなくなります。
ここまでの説明でお分かり頂けると思いますが、機能価値というのは「他の人からの影響をモロに受ける」ため、自分でコントロールできないので非常に脆いのです。
さらにほとんどの人の傾向として「機能価値を失うと存在価値もなくなったように感じてしまう」ため、一気に絶望の縁にたたされたような絶望感を感じてしまうのです。
皆さんも思い当たる節がいくつもあると思います。
ここからが今回、僕が本で得た気付きの根本です。
『「機能価値」にウェイトを置くのではなく、「存在価値」をしっかり感じられるようにすることが、機能価値の影響を受けなくなる唯一の方法』であるということです。
次の項目で説明していきますね。
存在価値をもっと大切に扱う

存在価値というのは、身の回りにあるものに感じる事だけではありません。
身の回りにある存在価値よりも、何よりも大事にしなければならないのが一番身近な「自分」に対しての存在価値を感じること。
先日書いた「幸せになるため人間のレベル論」でも、
『気付いている人』=『自分自身の価値を一番大切にできる人』と書いていました。
自分自身に「存在価値」を見出せるようになれば、機能価値で自分を測る必要がなくなるので、他者が必要なくても自分で自分に価値を感じることができます。

存在価値の高め方
存在価値を高めるには様々な方法があると僕は思います。
- 他者との比較しそうになったら、それもよりも過去の自分との比較するように意識する
- 自分のルーツを知り、自分は存在しているだけで良いんだと実感する
- 持っていないものに目を向けるのではなく、今持っているものに目を向ける
- 自分で自分を喜ばせるにはどうすればいいか日頃から探す
これは僕が考えた方法ですが、他にも色々な方法があると思います。自分なりの価値の高め方を見つけることができる=存在価値を認められた、といえるのではないでしょうか。
自分を愛せない人には他人を愛することなんてできない
アメリカの有名な作家・宗教家のジョセフマーフィーという方が言った言葉に以下のようなものがあります。
自分を愛せない人を他人は決して愛しません。人から愛されたいと思うなら、まず自分自身を愛することから始めなさい。
これはまさしく自分の存在価値を認めることの大切さを端的に述べている名言だと思います。
自分の存在価値を見つけることができない人は、他者においても「機能価値の有無で判断」してしまうので、
その人が機能価値を失ったら、それと同時にその人が存在する価値もなくなってしまうと考えてしまいます。
自分以外の大切な人にも「存在するだけで価値がある」と思えるようになるのは、まずは自分自身の「存在価値」を大切にできるようになってからではないでしょうか。
生きる価値を再考できるおすすめの映画
どれだけ頑張っても自分に存在価値を見いだせなくてしんどい人時もあると思います。
そんな時におすすめの映画があります。
ディズニー&ピクサーによる長編アニメーション作品である「ソウルフル・ワールド」です。
ソウルフル・ワールドでは、生きる意味(機能価値)をようやく見つけた矢先に、運悪く大けがを負い、ソウル(魂)の世界に迷い込んでしまうというストーリーです。
ソウルの世界では新しく生まれてくるソウル達が、さまざまな性格と今世で開花する「才能」や「興味」を持って人間の世界に生まれていきます。
大きな機能価値を見つけた矢先に死んでしまい、価値を失うことになった主人公はそれを取り戻すために悪戦苦闘していきますが、最後に手にしたのは・・・。
こんな感じのストーリーです。
隠れた名作、というか、なんでこんなに知名度が低いのか良くわからないくらい誰にでもお勧めできる映画です。
その内容が、今回紹介する機能価値と存在価値にとてもマッチしていると感じたので紹介してみました。
2022年現在はディズニープラスで観ることができるようです。
まとめ

今回の記事をまとめると、
- 自分に価値を感じる要素は「機能価値」と「存在価値」の2種類がある
- 機能価値は自分もつ成果や物の対価に感じる価値のこと
- 存在価値は存在しているというだけで価値を感じること
- 機能価値は他者からの影響を受けやすいのでとても脆い
- 存在価値は自分でコントロールできる
- 存在価値の大切さに気付くともっと自分を大事に思える
- 自分を大事に思えるようになると他者も大事に思えるようになる
- 自分には価値がないと落ち込んでいる人におすすめの映画「ソウルフル・ワールド」
こんな感じでしょうか。
よく考えてみれば、ブログを始める前の僕なんて
もう機能価値の権化、機能価値しか勝たん、機能価値マンセー!
という感じで、機能価値を高めるために必死になっていたと思います。
だからこそ何一つ大きな機能価値を持っていない自分のことが大嫌いでしたし、存在価値を疑ったこともありました。
でも今は自分の事が少し分かってきて、だんだんと自分の事が好きになれてきたと感じます。
自分の事や自分の人生が好きになってくると、180度世界の見方が変わりますし、早い段階でこれに気付けたのはとても大きいと思っています。
難しい内容でしたが、内容はともかく最後に紹介した「ソウルフル・ワールド」だけはほんっとうにオススメなので、ぜひ一度観てみてくださいね!

では今回はこれで!ま~たいつか!
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